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「酒は百薬の長」といわれ、適度な飲酒は身体によいとされてきました。しかし、最近の研究データでは、適量の飲酒でも健康のためにはならないことが判明しています。これまでの通説を覆す、最新のデータからわかるアルコールのウソホントについて考えてみましょう。

死亡リスクが最低は「まったく飲んだことのない人」

これまで、イギリスの学者マーモットによる研究をはじめとした複数の研究結果から、「過度に飲酒する人や飲酒をしない人よりも、適度な飲酒をする人は、死亡リスクは低くなる」とされてきました。しかし、イギリスの研究機関では、「飲酒しない人」には、「飲酒をしたことがない人」だけではなく、「過去には飲んでいたが今は飲んでいない人」も含まれることに注目。健康状態の悪化から飲酒をやめた人も「飲酒をしない人」に含まれることで、統計データの取り方に問題があったのではと考えたのです。

BMJ誌電子版に掲載されたイギリスの調査では、65歳以上の男性や50~64歳の女性では、「飲酒をしたことがない人」が最も死亡リスクが低いとされています。今後の研究で、年代を問わず、「まったく飲んだことのない人」が、死亡リスクが低いという結果が導き出される可能性が浮上しているのです。

「少量の飲酒」は健康効果を示すデータもあり

一方、専門機関による研究で、少量の飲酒による健康効果を示すデータがあるのも事実。米国保健科学協議会(ACSH)による研究データでは、心臓血管疾患のリスクが低く、死亡率も低いのは、日本酒換算で1日に1~2合弱程度のお酒を飲む人との結果が出ています。適度なアルコール摂取は、HDL-コレステロール(善玉コレステロール)の増加を促すとされ、動脈硬化の予防にもつながるというのです。

お酒に含まれる糖質やプリン体にも注意

アルコールに含まれるプリン体や糖質は、健康に影響を及ぼす可能性がある物質です。糖質を摂りすぎると、糖尿病やメタボリックシンドロームの原因になることがあります。プリン体の過剰摂取により、尿酸値が上昇し、結果として通風になる危険性もあります。

そのため、ビール系飲料を中心に、糖質やプリン体を含まない商品も展開されています。しかし、お酒のおつまみで糖質やプリンを多く含む食品を食べすぎたら意味がありません。口に運ぶものにどんな物質が含まれるのかチェックし、健康に悪影響なものを摂取し過ぎないよう注意しましょう。

さらなる研究が待たれる飲酒と健康の関係。いずれにせよ、飲み過ぎが体に良くないことは間違いないようです。お酒の席では、飲み物、食べ物に含まれる物質を把握し、上手にお酒と付き合いたいですね。

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