発達障害のひとつ、自閉症。コミュニケーションが苦手で、自分独自の強いこだわりがあるなどの特徴があげられます。何歳頃にわかるのか、どういった対応をすればよいのかなどについて解説します。

自閉症(広汎性発達障害)とはどんな病気? 症状がでるのは何歳から?

臨機応変に動くことが難しい

自閉症とは、広汎性発達障害に分類される障害です。知的な遅れを伴う場合もあれば、そうでない場合もあります。知的障害や重症度によってさらに細かな分類があり、自閉症、アスペルガー症候群、非定型自閉症をあわせて「自閉症スペクトラム障害」と呼びます。青年期には、注意欠陥障害や、学習障害、てんかんを合併しやすくなります。

自閉症の特性は、臨機応変な対人関係が苦手で、自分の関心、やり方、ペースの維持を最優先させる志向が強いことです。そのため、特性が強い人は社会生活において支障が出ます。また、特性が強くない人は、繊細なため人と自分の違いに傷つきやすく、いじめ被害の対象になることもあります。自閉症の人が快適に社会生活を送るためには、周囲が正しく自閉症を理解することや、協力が欠かせません。

3歳前後で診断されるケースが多い

自閉症には、下のような3つの特性があります。このうちのなんらかの症状がだいたい3歳までにみられます。最近では、1歳半くらいで自閉症と診断されるケースも報告されているよう。ただし、1歳6ヶ月児健診で診断されなくても、3歳児健診で自閉症の疑いがあると診断される場合もあります。

・対人関係の障害
目を合わせようとしない、表情が乏しい、相手の気持ちを読み取りにくい、場の空気や状況が理解しにくいなど

・コミュニケーションの障害
呼んでも反応しない、要求を言葉でしない、言葉の意味を理解するのが難しい、オウム返しがみられるなど

・限定した常同的な興味や行動・こだわり
手をひらひらしたり、体を常にゆらす、同じ場所を行き来するなど、同じ行動を繰り返す(常同行動)。また、手順や道順に固執する、回転するものをずっと見ている、ものを一列にひたすら並べるなど

気になる様子がある場合は、児童精神科や小児神経科、地域の保健センターに相談してみましょう。残念ながら現段階で、自閉症の原因は解明されていないので、根本的な治療はできません。
ただし、自閉症の子に、生活習慣の基礎や社会のルールを繰り返し伝えることで、自立した生活を送れるように目指すことはできます。自閉症の子供は、学校や社会でできないことがたくさんあり、それによりストレスを抱えてしまう可能性が高く、孤立してしまうこともあります。早期に特性を知り、早い段階から対応を繰り返し練習することで、できなかったことができるようになり、孤立などを防げるようになるケースが多いのです。
これを「療育」(療養教育)と言い、早い時期に療育を始めることによって、その子の可能性が広がるだけでなく、自閉症の根底にある脳障害の改善にも役立つと考えられています。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと