正しく使用することで、感染を防ぐ確率をアップさせることができるコンドーム。ただし、残念ながら完璧に予防するのは不可能です。注意すべきポイントをまとめてご紹介します。

コンドームだけで性病は予防できない? 予防できる病気とできない病気

コンドームで防げない感染経路とは?

コンドームは避妊と性感染症の予防を目的とした「医療機器」です。100%完璧に性病を予防するのは難しいのですが、使用することで高い確率で性病の感染を予防することができます。コンドームを使用する利点は、粘膜に精液や膣分泌液が接触するのを防ぐことと、性交時にできる目に見えない小さな傷を防ぐことです。ただし、性感染症にはキスや皮膚の接触でもうつるものがあるので、安心してはいけません。コンドームを使用した上でさらに注意したい、性感染症についてまとめました。

◯クラミジア
感染経路は、粘膜同士の接触や、精液、膣内分泌液。オーラルセックスでは、喉へも感染します。例えば、女性が男性に対してオーラルセックスした場合。男性が感染者の場合は、男性の性器から女性の喉に感染します。逆に、女性の喉にクラミジアが感染している場合、女性の口から男性の性器に感染します。性器クラミジアに感染している女性の10~20%は、喉からも検出されているそう。

◯淋病
クラミジアと同様に、感染者と粘膜同士の接触や、精液、膣内分泌液を介してうつる病気です。1回のセックスでの感染率が約30%と高いのも特徴。喉へも感染しますので、オーラルセックスでもうつります。男女含め性器で淋菌に感染している人の30%は、喉にも感染がみられます。また、淋病に感染している人のうち、クラミジアにも感染している人が20~30%いるといわれています。

◯性器ヘルペス
ヘルペス菌に感染した部位に接触することで感染します。ヘルペスは感染した部分に水ぶくれができるのですが、この症状が出ていない時でも、性器の皮膚や粘膜にウイルスが出ていて感染する場合も。口にヘルペスができる口唇ヘルペスがある状態でオーラルセックスをしても性器に感染します。

◯尖圭コンジローマ
主な感染経路は性行為ですが、皮膚や粘膜の傷口から感染することも。感染すると、性器や肛門周辺にカリフラワー状や乳頭状のイボができます。オーラルセックスで感染する可能性もあります。

◯膣トリコモナス症
性行為による感染が主な感染経路です。ただし、病気の原因のトリコモナス原虫は、水中や湿度の高いところで生き延びることが可能。コンドームをつけて性行為をしていても、下着やタオル、便座、浴槽などを介して感染することもあります。

◯膣カンジダ
原因であるカンジダ菌はもともと人が持っている菌のひとつのため、人から感染しなくても、自分の免疫力が落ちた時などに症状が出ます。症状が出ている時の性行為は、症状の悪化はもちろん、相手にもうつす可能性があるので避けましょう。男性の場合は、性器カンジダにかかっていても、症状がほとんど出ません。カンジダ菌は口の中にもいると言われており、免疫力が非常に弱っている時は、口にも感染する可能性があります。

◯梅毒
トレポネーマという細菌に感染することで起こる病気です。皮膚や粘膜の小さな傷から病原菌が侵入し、血液を介して全身に広がります。アナルセックスでの感染が特に多いという報告もあります。また、口にしこりや潰瘍など梅毒の症状が出ている場合は、キスでも感染するので注意が必要です。

◯ケジラミ
毛に生息するシラミの一種である、ケジラミに感染することで起こります。感染経路は性行為がほとんどですが、毛布やタオルで間接的に感染することもあります。毛に生息するので、コンドームでの予防効果はありません。

◯HIV
HIVに感染した人の血液、精液、膣内分泌液、母乳といった体液が、粘膜部分や傷口に接触することで感染します。そのため、膣によるセックス、アナルセックス、オーラルセックスでも感染。コンドームを正しく使うことが、予防に高い効果を発揮します。

コンドームを正しく使って、予防効果を最大限に

コンドームで予防しきれない性感染症もありますが、使用することで予防効果が確実に高まるのは事実。でも、実は正しく使えていない人が多いのだとか。膣を使った性交渉だけでなく、アナルセックスやオーラルセックスの場合でもコンドームを使用することが必要です。さらに以下のポイントに注意しましょう。

・傷つけないようにコンドームを袋から出す
・コンドームはペニスがパートナーの性器に接触する前に装着
・射精後は、精液が漏れないように根元を抑える
・古いものは破れる恐れがあるので使用期限を守る
・1回につき1個使用し、再利用しない
・日の当たらない場所に保管し劣化を防ぐ

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

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