皮膚に、かゆみや湿疹が起こるアトピー性皮膚炎。春は特に症状が悪化しやすい条件がそろっているのを知っていますか? 春の肌トラブル予防法をご紹介します。

春の肌トラブルは花粉が原因かも? アトピーが悪化する原因と対策

花粉症とアトピー性皮膚炎は密接な関係が

アトピー性皮膚炎はアレルギーが原因とわかっていますが、そのアレルゲンが何かは人によって違います。ただ、アトピー性皮膚炎の人は、花粉にもアレルギー反応を起こしやすいということわかっており、アトピー性皮膚炎があり、かつ花粉が原因のアレルギー性鼻炎でもある人は、アトピー性皮膚炎の患者さんの約40%にものぼるそう。アトピー性皮膚炎と花粉症を併発すると症状が重くなり、春がより辛い季節になってしまいます。

花粉症の定番の症状といえば、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどです。アトピー性皮膚炎でもある人は、これらの症状に加えて乾燥しやすい目のまわりでアトピーの皮膚症状が悪化したり、鼻をよくかむために鼻の下に湿疹が出ることも。ふだんはアトピー性皮膚炎の症状が出ない人でも、花粉の時期は肌荒れを起こす人もいます。これは、肌にも花粉がついて炎症を起こすためです。

紫外線、気温上昇、環境の変化と悪化要因は多数

春には花粉以外にも、アトピー性皮膚炎を悪化させる要因があります。まず、紫外線の量が格段に増えること。紫外線に当たると肌のバリア機能が乱れ、乾燥を招くので、アトピーの症状が肌に出やすくなります。同時に春は気温も上昇しますが、温かくなることでも肌はかゆみを起こしやすくなるもの。そして、就職や転職、進学など、生活環境が変わるタイミングも春。慣れない環境でストレスを感じることが多くなると、体の免疫力が落ち、アトピー性皮膚炎の症状が強く出る可能性が高くなります。

こうした肌に悪い要因が重なっている春は、慎重に衣類やスキンケアを選ぶことも必要です。気温が高くなってくるので、衣類は通気性がよく、肌の潤いを損なわない天然素材のものを選びましょう。なかでも、素材はシルクやコットンなどがおすすめ。そして、肌を紫外線から守るために、長袖やストールなども持ち歩くようにするといいでしょう。
日焼け止めクリームは、アトピー性皮膚炎の人だと、肌に刺激となる場合があるので、物理的に衣類で紫外線をカットする方法が安心です。シャンプーや石鹸、洗濯洗剤などを低刺激のものに変えるなどして、できるだけ肌への負担を軽減させましょう。

食事面では、肌の水分をキープしたり、バリア機能を保つセラミドを含む食材を積極的に摂りましょう。セラミドは、こんにゃく芋、牛乳、白米、大豆、ゴボウ、ワカメなどに多く含まれます。1日に摂りたいセラミドの量は600μg。生芋こんにゃくなら約半丁ですが、白米だとお茶碗25杯分にもなります。食事で補うのはもちろん、サプリメントを活用するのも手です。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと