入学や就職、転職など、環境が変わることが多い春。環境の変化がストレスになり、反応性うつ病が発症しやすい時期です。症状や治療について知っておきましょう。

春は反応性うつ病が発症しやすい? 環境が変わる人は要注意!?

心理的なことが原因で、原因がはっきりしているのが特徴

気分が落ち込んでいたり、憂鬱な気分を、抑うつ気分といいますが、うつ病とは、この抑うつ気分が強い状態のこと。医学用語では「抑うつ状態」といいます。うつ病にはいくつか種類があり、原因により、「外因性あるいは身体因性」、「内因性」、「心因性または性格環境因性」に分けられます。

反応性うつ病は、人間関係や精神的ストレスなど、心理的なことが原因の内因性うつ病です。中でも、環境の影響が強いと原因がはっきりしている場合は、反応性うつ病といわれます。春は、転職や引っ越しなど、環境の変化が訪れる時期。そのため、反応性うつ病に悩む人も多くなります。

この反応性うつ病は、体に症状が出るのも特徴のひとつで、食欲がなくなったり、何に対してもやる気が出ず、だるい感じがしたりします。例えば、就職活動がうまくいかなかったり、大切なものを失った時、誰もが気分が落ち込むもの。ただ、それは時間が経つことによって癒され、自然に治っていくものです。

でも、それがあまりにも長く続いた場合は、反応性うつ病と診断され治療が必要になります。「もしかして……」と思いあたることがあったら、下のセルフチェックを行ってみましょう。そして、意外にもネガティブではないことでも反応性うつ病はおこります。例えば、一般的にはポジティブな出来事と捉えられる結婚や出産も引き金のひとつになるので、注意が必要です。

<反応性うつ病 セルフチェック>

1、試験や重要なイベントで失敗した
2、仕事で大きなミスをした
3、仕事で希望でない部署に異動になったv
4、最近、大きな失恋をした
5、家族が亡くなった
6、大切なペットを亡くした
7、1~6以外で、環境が大きく変わることがあった
8、気分がふさぎ込む状態が3ヶ月以上続いている
9、大声で泣く、逆に感情が無く無反応になる
10、不眠、食欲不振など体の症状が出ている

2つ以上当てはまる人は、反応性うつ病の可能性があるかもしれません。病院を早めに受診することが、体調の早期回復にもつながります。近くの精神科や心療内科に一度相談してみましょう。

薬物による治療より、心理治療が効果的

反応性うつ病は、原因がはっきりしているものなので、医師と相談しながら行う心理治療が有効です。基本的には、ストレスとなっている原因を解決、改善することが近道です。反応性うつ病は、うつ病の中でも、比較的軽度とされているもの。ほかに精神疾患がない場合は、数ヶ月程度のカウンセリングで十分治る可能性が高いと言われています。

反応性うつ病とよく似た症状には適応障害があります。両方ともに、気分がふさぎ込む、うつ状態が起こります。ただし、適応障害はストレスに感じている状況が改善すれば、症状も改善。しかし、反応性うつ病の場合は、要因となっていたことが解決しても、ポジティブなできごとがあっても、ずっと気分が落ち込んだ状態が続きます。重度な症状になる前に、 SOSを出しましょう。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと