気の合わない上司や、苦手な仕事を行う部署への異動など。職場のストレスが原因となって発症するのが「職場不適応」。その症状と治療法をご紹介します。

職場不適応とは? 仕事に行きたくない… 職場が原因の適応障害

ストレスに強い人の方がなりやすい

「最近、仕事への意欲がない」「職場に行くのがつらい」などと感じたことはありませんか? 仕事場の環境が合わず、ストレスに感じることで、うつ病と同じようなうつ症状が出ることがあります。
それは、適応障害のひとつ「職場不適応」かもしれません。上司や同僚との人間関係に悩んでいたり、残業時間が長いなどのストレスが原因によるものです。こう聞くと、ストレスに弱い人や、神経質な人がなりやすいと考えがちですが、実はストレスに強い人の方が陥りやすいので注意が必要です。

それは、ストレスに弱いと自覚している人は、普段からストレスがかかりそうな状況を回避したり、ストレスを溜め込まずに発散するように心がけているので、負担がかかりにくいからです。逆に、ストレスに強いと思っている人は「自分は大丈夫」と過剰な自信を持っています。そのため、ハードな仕事もどんどん引き受け、ストレス発散の時間を取らずに、仕事漬けの日々を送ってしまうのです。こういったタイプの人は、いきなりうつ病を発症する可能性もあります。

発症のきっかけは大きなストレスとは限らない

仕事をしていると、誰もが何かしらのストレスは感じるもの。職場不適応を発症するプロセスは、ストレスの許容量と深く関わっています。ストレスの許容量は、よくコップに例えられます。このコップの大きさは、人それぞれ。ストレスに弱い人は小さく、強い人は大きいコップを持っています。ストレスを感じるたびに、このコップに水が入っていき、スポーツで汗を流したり、カラオケを歌ったり、ストレス発散になることをすると、この水は減っていきます。このストレスを溜め込むコップがこぼれた時に、適応障害や、うつ病となります。コップが大きい人ほど、満杯になった時にこぼれる量が多いので、不調ではなくいきなりうつ病を発症したりしてしまうのです。

職場不適応は、気の合わなかった上司や同僚が異動になったり、希望の職場に配置換えになったりなど、ストレス因子がなくなると、急に体調が改善する特徴があります。治療を行う場合は、カウンセリングが中心。職場環境の改善が難しく、症状が重い場合は、医師が会社を休職したり、退職することをすすめる場合もあります。患者さんの中には、退職や休職を「逃げる」と感じ、今の会社でどうにかやり抜こうと耐える人がいます。しかし、「逃げるが勝ち」という言葉があるように、もっと適した職場があるとドライに行動した方が回復も早く、改めて社会で活躍できるようになります。自分の体を過信せず、ときには労わることも長い人生には必要と考えましょう。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

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