「今日は疲れたから早く寝よう」という時に限って、なかなか寝付けない。不眠や不眠症に悩む人に、心地よく眠れるためのコツをご紹介します。

疲れているのに眠れない・不眠症に効果がある5つの改善法

「眠れなくてつらい」を改善 心地よく眠るコツ

睡眠は、人間の3大欲求のひとつ。生きていくのに欠かせないものです。睡眠は人により適切な時間が違うので、「何時間しか眠れなかったから不眠だ」と判断することは難しいです。ただ、自分で「眠れなくてつらい」と感じたら不眠を疑ってみてください。

不眠の治し方には、いろいろな方法があります。まず、自分でできる不眠解消のコツをご紹介。心地よく眠れるよう、生活習慣や睡眠環境を見直すだけで、不眠が改善するケースもあります。

<心地よく眠るための5つのコツ>

1.そもそも眠らなくてもいい

「眠らないと」と思うと、焦ってより不眠になることがあります。睡眠時間とは、「眠ってもよい時間」と考え、リラックスする時間にしてみましょう。眠れない場合は、好きな本を読んだり、ただ目を閉じて横になるだけでも大丈夫です。

2.トリプトファン、グリシンを摂る

睡眠につながる栄養をしっかり摂ることで、心地よい睡眠を促します。卵や魚、肉、大豆製品などタンパク質が豊富な食物には、睡眠につながる必須アミノ酸のグリシンとトリプトファンが含まれています。深い眠りには、3食ともにタンパク質を補充するのがベター。必要量を食事で摂ることが難しい場合は、トリプトファンやグリシンを含むサプリメントを活用してみましょう。

3.早起きを習慣づける

寝る時間を早めるのではなく、起きる時間を早く一定の時刻に保ちましょう。朝の光を浴びると脳からセロトニンというホルモンの分泌が促されます。すると、夜になるとメラトニンという入眠ホルモンが分泌され、自然と眠たくなるように。朝起きるのがつらい人は、できるだけ日の光を浴びるようにしましょう。

4.カフェイン、アルコールはさける

カフェインには興奮作用があるので、寝る前はもちろん、午後はカフェイン入りの飲み物を極力避けるようにしましょう。緑茶や紅茶、ココアにもカフェインは含まれています。また、眠れないからと寝酒を習慣にしている人もいますが、アルコールにより睡眠が浅くなり、途中で起きてしまう原因になることも。やめるのが難しい人は、量を少しずつ減らす、寝る2~3時間前は飲まないなどして、慣らしていきましょう。

5.眠る時の環境を見直す

寝室や寝具などを、より快適なものにしてみましょう。照明は真っ暗、または自分が心地よいと感じる暖色系の明かりに。パソコンやスマホ、携帯電話の光は脳を覚醒させるので、できれば寝る2時間前くらいからは見ないようにするのがよいでしょう。そして、適当なジャージなどを着て寝るのではなく、体を締め付けない着心地よい生地のパジャマを着るようにしましょう。好きなアロマオイルをたいたり、ディフューザーなどで香らせるのもおすすめです。

いろいろ試してみても「眠れなくてつらい」という場合、または不眠が1カ月以上続いているようなら、医師の診察を受けることをおすすめします。最近では、睡眠外来を設けている病院も増えてきています。睡眠専門の外来が近くにない時は、まず内科を受診して相談してみましょう。また、うつ病や自律神経失調症でも不眠になります。こういった心の悩みがあったり、ストレスが原因ではと思う場合には、心療内科や精神科へ。そして、女性の場合は、女性外来もおすすめです。女性の体と心をトータルにみてもらうことができます。月経前に眠れなくなる、更年期障害が疑われる場合は、婦人科に相談をしてみてください。

また、漢方薬も不眠に一定の効果がみられることがあります。西洋医学とは見識が異なり、不眠の原因を解消することで、眠れる体へと変えていきます。不眠といっても、いろいろな種類があるので、漢方医に体質をチェックしてもらい、その人に合った漢方薬を処方してもらう必要があります。各種病院に行く場合は、毎日どれだけ眠れたかなどの体調を記録して持参すると、医師も診断がしやすくなります。

眠れず、衰弱して死に至る 不眠症もある

不眠症の1つに、致死性家族性不眠症(FFI)という病気があります。眠りたいのに眠れなくなり、最後には死に至る可能性もある病気です。厚生労働省から難病指定もされている病気で非常に珍しく、残念ながら現在はまだ、有効な治療法が見つかっていません。遺伝子の突然変異が原因で、この遺伝子を受け継ぐ家系は世界中でわずか40家系だとか。日本でも数家系しか報告されていないそうです。ただし、この家系であれば必ず発病するとは限りません。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと