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パソコンやスマホを長時間見る生活が当たり前になり、現代人の目は疲れ気味。目が乾いてしまって不快感や視覚機能異常を伴う「ドライアイ」の患者さんが増えています。

ドライアイとまではいわないまでも、目が乾いてつらいとき、どうやって対処していますか? もちろん目薬はとても有効な方法ですが、もっと簡単に涙が出やすくする方法があるのです。

深呼吸でドライアイが改善

慶應義塾大学医学部眼科の坪田一男教授は、「深呼吸をすることでドライアイが改善する」という臨床研究論文を発表。『The Wall Street Journal』で紹介されるなど、アメリカでも大いに注目されています。

この研究では、20歳から54歳の健康な女性20人を、普通の呼吸をするグループと深呼吸(腹式呼吸)をするグループとに分け、その前後での涙の量を計測しました。その結果、深呼吸の15分後に涙の量が増えることが判明。同じタイミングで血圧を測定したところ、収縮期血圧の低下も見られました。

自律神経には、心身を活発にする交感神経と、リラックスしたときに働く副交感神経があり、涙は副交感神経が優位のときに出やすいとされています。ストレスなどにより自律神経がバランスを崩し、副交感神経の働きが弱くなると、交感神経が優位の状態が続き涙の量が減少することがあります。今回の研究では、深呼吸をすることで交感神経の働きを抑えると同時に副交感神経の働きが促され、涙の量が増えたのだと指摘しています。

疲労回復や美容効果も!深呼吸の健康効果いろいろ

深呼吸の健康効果は「涙が増える」ことだけではありません。寝る前に深呼吸をすると自律神経のバランスが整い、リラックスや疲労回復など、質の良い睡眠が得られるとされています。

美容効果を高めるなら、寝る前と起床後の深呼吸がオススメ! 寝る前、新鮮な酸素を身体の隅々まで行き渡らせることで、肌細胞の修復や再生に欠かせない成長ホルモンの分泌を促します。加えて、朝の深呼吸が、活発になった新陳代謝により溜まった老廃物を排出しやすくしてくれる効果も期待できます。

このほかにも、深呼吸をするときに肋骨や鎖骨を動かすことで肩こりが解消できたり、高血圧を改善して生活習慣病を予防する効果などもあるとされています。

健康効果を高める深呼吸のポイント

では、健康効果を高めるような「正しい呼吸のしかた」とはどのような呼吸法なのでしょうか。ドライアイの研究では、4秒間で息を吸い、6秒間で吐き出すという、ゆっくりとした腹式呼吸を3分間継続。長時間のパソコン作業などで目が乾いた状態のとき、この深呼吸が効果的だとしています。

腹式呼吸をするときは、下腹部に手をあてて、おなかを膨らますようにゆっくりと鼻から息を吸い込み、おなかがへこむまでじっくりと時間をかけて口から息を吐き出します。これを3回から10回ほど行うのが目安です。腹式呼吸が苦手なら、胸をふくらますような深呼吸でもOKです。

深呼吸のいいところは、いつでも、どこでも、手軽にできるところ。それだけで、こんなにもさまざまな健康効果が得られるのです。今この記事を読んでいる人も、まずは大きく深呼吸してみましょう。背筋が伸びて、心と体がスッキリするはずです。

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