ストレスによる食欲不振や不眠、精神的疲れ、精力減退に

【イラスト付き】ストレス・食欲不振・不眠に効くツボマッサージ

心が疲れている、気分が晴れない、イライラする、何もやる気がしない――そんなときにも効くツボがあります

精神面の影響で身体症状が出たときにもツボ療法が効く

「精神的な疲れ」を中心に、ストレスによる食欲不振や不眠、精力減退に効くツボマッサージを紹介します。

精神や情緒面で不安定になると、動悸がして呼吸が浅くなり、手足が冷たくなったり、ほてったりします。また消化器の調子が悪くなり、食欲不振、胃が痛む、下痢・便秘を繰り返すといった身体症状が現われます。ツボ療法では、これらの症状に適したツボを刺激して体調を整えることで治療します。
昔の人は、脳ではなく臓腑が人間の精神活動を司ると考えていました。そして、精神活動に関連する臓腑に応じた経絡上のツボを治療点として刺激することで心身の調整が図られると考えたのです。

ツボ療法は大変長い臨床経験に基づいています。2000年以上も昔から治療家たちがさまざまな症状に対してさまざまなツボを組み合わせ、よく効くことを経験したものが後進に伝えられ、今日に至っています。先人の知恵や経験に裏打ちされたツボ療法を、ぜひ試していただきたいと思います。

*一般的なツボの探し方、マッサージの方法は、『目が疲れたときのツボとマッサージ方法-イラスト解説付き』を参照してください。

ストレスによる食欲不振や不眠、精神的疲れに効くツボマッサージ

<食欲不振>
ストレスによる食欲不振を和らげるには、「(1)足三里(あしさんり)」というツボを刺激して胃の調子を整えましょう。胃の真ん中の「(2)中かん(ちゅうかん)」は、ストレス性の胃の不調や胃腸の疲れを癒します。
→ツボ(1)、(2)

<眠れない>
エネルギーをチャージするには、食べることのほかに、眠ることがとても大切です。眠れないと、体だけでなく心も疲れてしまいます。眠れない方は、かかとの真ん中にある「(3)失眠(しつみん)」にお灸をするとよく効きます。また、「(4)三陰交(さんいんこう)」は、足が冷えて眠れないときに効きます。

【イラスト付き】ストレス・食欲不振・不眠に効くツボマッサージ

<精神的疲れ>
ストレスを抱えて、つらいことを我慢して心が疲れている/落ち込んで気分が晴れず、体がだるい/イライラする/全身の活力が衰えて疲れているのに眠れない/不眠が高じて頭が重い/倦怠感がある/気力が減退している/焦躁感があって喉が詰まる/外に出たくない・・・・。そんなときにも効くツボがあります。
自分で行うときは、押しやすい手や足のツボから試してみて下さい。パートナーや家族に押してもらえればなお効果的。誰かが触れることが、落ち込んだ心と体に活力を与えてくれます。
→ツボ(1)、(2)、(4)~(15)

【イラスト付き】ストレス・食欲不振・不眠に効くツボマッサージ

このうち「(5)湧泉(ゆうせん)」は、心身のエネルギー不足を感じるとき、最も簡単に自分で押せる足裏のツボです。「(14)天突(てんとつ)」は、ストレスでのどに小石が詰まったような感じがするときや、風邪でのどが痛いときにも効きます。「(15)檀中(だんちゅう)」は心の痛みや疲れを癒します。

【イラスト付き】ストレス・食欲不振・不眠に効くツボマッサージ

精神的影響によるインポテンツや精力減退に効くツボマッサージ

心が疲れているときは何もやる気が出てこないもので、仕事も家庭生活も何もかも、負の連鎖で楽しめなくなります。特に男性にとってインポテンツ(男性器の不能)は、男としての自信を失わせ、さらなる落ち込みを引き起こす場合もあります。
また、セックスは環境の影響が大きく、精神や情緒面での不安定など、心の状態に大きくかかわっています。そうした精神的影響によってインポテンツや精力減退を起こしているケースに効くのがツボ療法です。

東洋医学では「房事過多」(セックスのし過ぎによる疲れ、現代では心身の疲れと捉えてもよいでしょう)で起こる衰弱を、腎機能の欠乏による症状(「腎虚(じんきょ)」と言う)と見立てます。これを治すには体の疲れを取るツボと、精神、情緒面の変調を整えるツボ、精力を回復するためのツボを使います。
興味深いことに、これらのツボには女性の生理不順や不妊症、冷え性にも使えるツボと重複するものもあり、女性にもおすすめです。パートナーにこれらのツボを使ってあげると、あなたのエネルギーやパワーを注入できるかもしれません。

なお、脳や脊髄の損傷、糖尿病などの病気、薬やアルコールの影響でインポテンツを引き起こしている場合もあります。その場合は医療機関に相談してください。
→ツボ(4)、(16)~(27)

【イラスト付き】ストレス・食欲不振・不眠に効くツボマッサージ

この中で、「(24)上りょう(じょうりょう)」「(25)次りょう(じりょう)」「(26)中りょう(ちゅうりょう)」「(27)下りょう(げりょう)」は、仙骨(お尻の平らな骨)に左右に4つずつあるくぼみで、八りょう穴(はちりょうけつ)といいます。このツボは男女両性の生殖機能をアップさせるツボです。冷えがある場合は、このうち押して響く(押して効く感じがする)ツボにお灸をすえるのもおすすめです。「(18)腎ゆ(じんゆ)」は、気を補う(「補気」と言う)ツボで、ここを押すと生命力、気力が出て体の調子がよくなると言われます。

これらのツボを押しても疲れが取れにくくなかなか効果が出ないときは、気がついたときに次のツボを刺激してみてください。
まず手の「(9)合谷(ごうこく)」は“万能ツボ”と呼ばれ、何にでもよく効きます。頭痛やめまい、耳鳴りのほか、歯痛、風邪、花粉症、吹き出もの、アトピー、肩こり、五十肩、寝違えなどに。精神症状は神経過敏、精神不安、入眠困難、無気力に。また大腸の調子を整え、便秘や下痢によく効きます。
「(8)労宮(ろうきゅう)」は精神的インポテンツに効くツボで、心の疲れによるストレスやむかつきにも効きます。

さて、“万能ツボ”と呼ばれるツボは「合谷」以外にもたくさんあります。今回出てきただけでも、「足三里」は胃腸の調子を整えるだけでなく、疲労回復や体力増強、脚の疲れにも効果があります。「三陰交」は、疲労回復のほか、冷え、生理痛、インポテンツ、女性の冷感症にも効きます。
また、後頭部にある「(11)天柱(てんちゅう)」「(12)風池(ふうち)」「(13)完骨(かんこつ)」は、よくセットで用いられ、肩や背中のコリや張りを取るとともに、リラックスにもよく効きます。
東洋医学では人体を小宇宙と捉え、そのバランスが崩れることで病気になると考えます。ですから、心と体の両面から全身のバランスを整えることで、心身ともに健康になると考えられており、一つのツボがいろいろな症状の改善に対応しているのです。

ツボマッサージは、続けることでゆっくり効果が現れてきます、いつでも気がついたときに、押しやすい場所を刺激しましょう。ツボを押されて気持ちがいいのは、体が「求めている」「喜んでいる」証拠。ツボマッサージで体調を整え、心身の活力アップを図りましょう。

(編集・制作 (株)法研)
※この記事は2013年9月に配信された記事です
佐藤明子先生

【執筆者】佐藤 明子先生

心愛治療院 院長 宮城学院女子大学卒業。鍼灸按摩マッサージ指圧師、リンパ浮腫療法士(5学会認定)。2002年よりがん術後リンパ浮腫治療、がん術後の身体のコリ違和感の専門治療を行う。東京・南青山『心愛…

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